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2012年10月20日 (土)

去勢手術…その3 辛かった手術日の夜

手術は一昨日行ったのですが、家に帰ってからのことはいまでも
鮮明に覚えています。

動物病院から19時過ぎに家に帰ると、ポチはサークルの中ですぐに
寝てしまいました。

そして、21時すぎにポチが目を覚ましました。お皿やウォーター
ノズルを使って水をあげようとしましたが、飲みませんでした。

次はフードです。もう丸々1日、何も食べていません。カラーが
邪魔なので、口の近くにお皿を持っていき、ふだんの1食分と同じ
量をあげました。すると、こちらのほうはいつもと同じ勢いで
完食しました。


大変だったのはそれからです。

おしっこをさせるためにサークルの外に出したのですが、カラーが
テーブルの足や椅子、そして壁に当たるごとに、すごい声で鳴くの
です。

一度だけ散歩のときに誤ってポチの足を踏んでしまったことがある
のですが、そのときの声と同じです。「きゃん」と言って、飛び上
がるのです。

まるで動物の虐待をしているかのような声なのです。ポチにとって
は得体の知れないものが着いていて、恐怖のあまりそんな声が出る
のでしょう。

その晩は何度もそのような声をあげました。

そして、手術の跡が気になるのでしょうか、ずっとオスワリの状態で
います。もしくは、カラーが気になって横になるのができないのかも
しれません。

1時間後くらいにオシッコをし、目もトロンとしてきたので、サークル
に戻しました。きっと、眠たいのだと思い、電気を消して、僕も寝室
へ行きました。

しかし、30分後にまた例の奇声を2、3回あげました。すぐにサークル
に戻ると、ポチがこちらを見ています。元気のない目で。

カラーのこともあるかもしれませんが、もしかしたら傷口が痛むのかも
しれません。とにかく辛そうです。ポチのこんな表情は見たことがあり
ません。


そういえばネットで去勢手術のこと調べたときに、病院から痛み止め
や抗生物質の薬を手術後にもらったという体験談が書いてあるのを
思い出しました。

病院でそのことを聞くのをすっかりと忘れていました。うちの病院
では薬は出ませんでした。なので痛み止めはありません。

こんなときに何もしてやれない自分の無力さを痛感しました。経験が
あれば、なんらかの対処方法をとることができたかもしれませんが、
今の僕には何もしてあげることができません。


部屋の明かりを暗くし、ポチが寝るまでずっとそばにいました。
そして何度も「ごめんな、こめんな」と繰り返して言いました。

その晩は毛布を持ってきて、リビングで寝ました。その後、朝まで
2回ポチは鳴きました。その度に「大丈夫、大丈夫」と声をかけ、
体を触ってあげました。

ポチの顔を見るのが本当に辛かったです。自然と涙があふれました。
でも、もっと辛いのはポチのほうです。

なので「がんばれ」とは言えなかったです。ずっと「辛い思いを
させて、ごめんな。本当にごめん」と謝り続けていました。


長かった夜が明け、朝になりました。ポチにフードをあげたのですが、
昨晩よりもさらに食いつきがよかったので、フードを追加しました。
合計するといつもの1.5倍くらいです。水もたくさん飲んでくれました。

サークルの外に出すと、すぐにおしっこをしました。昨晩、トイレ用の
サークルを片付け、トイレシートを何枚か敷きました。そこにおしっこ
をしてくれました。そして、30分後にウンチもしました。かなり固めで
出すのがちょっと辛そうでした。

朝は奇声をあげることはありませんでした。けど、カラーがぶつかる度に
小さな声で鳴きました。ほんのちょっとだけですが、カラーに慣れた
ようです。


僕には子どもはいませんが、自分の子どもが病気やケガをしたときは、
親はきっとこのような心境になるのでしょうね。親御さんの大変さが
少し分かったような気がします。

2012102001
家に帰るとサークルですぐに寝てしまいました
ゆっくり寝られるように、布をかけて暗くしました

2012102002
トイレサークルを片付け、一面にトイレシートを敷きました

2012102003
ちょっぴり元気になった翌日朝のポチ。まだカラーには慣れていないようですが

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コメント

初めまして。
以前からポチ君の様子を拝見してました。
(以前、実家で飼っていたチビに似ているのです(*^^*))

初めての手術・カラーでポチ君大変でしたね。

我が家はメスのトイプーですが、昨年、避妊手術をしました。
ひげぼうすさんと同じで、手術当日は、一緒に寝て、涙があふれたのを思い出しました。
私も1週間程は、ナーバスになってましたが、今は手術して良かったんじゃないかな。っと思っていますよ♪

それから、カラーはいつまでですかね?
柔らかい物も売ってますよ!(こんな感じ(http://item.rakuten.co.jp/petsakai/10001626/#10001626)のヤツです)
これ、枕替わりにもなって、わんこに優しい感じでしたょ♪

投稿: moma | 2012年10月20日 (土) 21時38分

こんばんは。
術後の夜の様子を拝読して、胸が痛みました。
大変でしたね。
慣れないエリザベスカラーや術後の傷の痛さに怯えて泣いているようなポチ君を前に、ひげぼうずさんも辛かったでしょう。
でもポチ君は食欲もあり排泄もきちんとしているようなので、その点は少し安心もしました。
エリカラに慣れれば、きっとどんどん元気に回復してくれると思います。

そういえば、うちのわおんの不妊手術の後も、大変でしたよ〜
ひどく神経質な子犬だったわおんは、エリカラの違和感と手術後の痛みで、横になって休む事もできずに座った姿勢のままヒンヒン鳴き続け、コックリコックリ眠りかけてはエリカラを床にぶつけてまた泣き声をあげる始末で。
その頃、わおんは本気で咬んでくる子(恥を申し上げますが…私の手にはあちこち合計15針の傷が残ってます)だったので抱いたり撫でたりして慰める事もロクにできず、結局、獣医さんに相談して安定剤を急遽処方してもらいました。
あれが、まだ病院に薬を取りに行ける時間の事でなかったらどうなったか…と思うと冷や汗モノの大騒ぎでした。
今でもわおんはエリカラが大嫌いな困ったヤツですが、今夜の記事のポチ君の写真の表情を見るに、ポチ君は戸惑いながらもだいぶ慣れてきているように思えます。
きっと明日頃には「邪魔くさいなぁ」と思いながらも?多少ぶつかっても気にしなくなると思いますので、どうぞお大事に!
今夜こそ、ポチ君・ひげぼうずさん、二人ともぐっすり眠れますように

投稿: ろみきち | 2012年10月20日 (土) 22時30分

こんばんは
ポチくんの手術に関するひげぼうずさんやみなさんのコメントを読んで、今さらながら自分は冷たかったのかなぁ~と、いろいろ反省?しています 
わが家は田舎にある新興住宅地なんだけど、家の周りはフェンスや門扉はしちゃいけなくて植栽のみっていうルールなんです。
みかんは女の子で外犬なので、どんなリスクが襲いかかってくるか・・と思うと、避妊手術は絶対してあげなくちゃと迷うことなく決めていました。
術前・術後もおかげさまで特に問題なく、回復も順調だったのでその後も何も考えてなかったし 

ポチくんもきっと順調に回復してくれることと思います

投稿: みかん母 | 2012年10月20日 (土) 23時56分

こんばんは。
前回の記事から、ポチくんはどんな様子だったのだろうと心配していました。
自分より弱い存在が、目の前で辛いと訴えているのに、
何もしてやれないことの哀しさ、やるせなさ・・・
代われるものなら自分が代わってやりたいと心の底から思います。

私の二男が小児喘息で、1歳~3歳にかけて何度も発作を起こして入院しました。
一日中、小さな足に点滴の管をつけたままで・・・
病院のベッドで一緒に眠りながら、泣けて泣けて仕方ありませんでした。
家にいる、幼い長男にも寂しい思いをさせました。
私は、当時フルタイムで働いていたので、定時に帰るために
持ち帰った仕事を病室(個室)にスタンドを持ち込み、夜中に片付けました。
職場→自宅(長男と家族の食事の支度や入浴、着替え)→病院→職場
という生活サイクルでした。
同居している主人の両親と、実家の母が助けてくれなければ
仕事を辞めていたと思います。

ひげぼうずさん、ポチくん、今夜はゆっくりおやすみになれたでしょうか。
病気やけがをしたときは、健康の大切さをしみじみ味わいます。
ポチくんは健康体で、生涯健康でいるために手術したのですから大丈夫!
すぐいつもの元気なポチくんに戻ります。

投稿: 七ママ | 2012年10月21日 (日) 00時12分

こんにちは。はじめまして。
いろいろな経緯があり、我が家も新しい家族として豆柴のこっこを受け入れる前提で現在進行形です。そのためいろんな方のBlog拝見し、ぽちくんのBlogに出逢いました。

ひげぼうずさんが当初ぽちくんと出逢った頃のBlog記事からすべて拝見しており、いつどこのタイミングでコメントしようかと考えていたのですが、今回のぽちくんの記事を読んでいてたまらなく切なくなり、自分の時はどうするのだろうかと思い、考えている現状です。

子供の頃、実家で犬や猫を拾って暮らしていた私には当時三匹の犬と二匹の猫がいました。去勢手術や怪我しているところを拾った子は手術の後にカラーをつけられてものすごく嫌がっていたのをよくよく覚えています。
ぽちくんのものすごく恐がっている様子も当時のあの子たちを思えばよくよくわかるような気がするのですが…ぽちくんやご主人さんにとっては気が気じゃないですよね。。

それでもご主人さんの気持ちはきっとぽちくんに伝わっていると思いますし、ぽちくんもちゃんとわかっていると思います。痛がって恐がっている子を目の当たりにして何もできない私たちは、時としてものすごく辛く無力を感じますが、獣医師さんでなくても傍に居てあげること見守ってあげること、言葉を掛け続けてあげること。ささやかですができることはきっと必ずあります。

現在私は牧場でたくさんのママ牛たちとこっこたちと暮らしているのですが、日々毎日同じようなことを感じて彼らの傍に居ます。
ぽちくんも今回の試練を乗り越えて、もっと今まで以上に魅力的な♂になりますね必ず♫そんなぽちくんのこれからの成長っぷりを楽しみにして拝見しております。

チロ

投稿: ЭЙiЯФ.Д | 2012年10月21日 (日) 15時35分

大変でしたね〜(T_T)
ポチくん、相当なストレスだったんたんですね。
男の子の場合も、エリザベスカラーはまだしばらく付けなくてはいけないのですか?
一日も早く外してあげたいですね。
それにしても、手術後にお薬がないなんて珍しいですね。
ぽんちゃんは、術後1週間分出ました。
ご飯を食べ、ちゃんとおトイレもでき、ポチくん偉い!
最後のお写真の顔が少し元気そうで、安心感しました(^_−)−☆

投稿: イッコーの嫁 | 2012年10月21日 (日) 16時58分

momaさん、はじめまして。

ノアちゃんっていうのですね。本当に可愛い女の子ですね。

避妊手術は去勢よりも大変だといいます。ノアちゃんのときも、
ご苦労が多かったのではないでしょうか。

ご紹介いただいたカラー、なかなか良さそうですね。ポチは病院
から借りたカラーにも慣れてきましたが、たまに傷口に舌が届いて
しまうことがります。

こちらのカラーは足や首が長い犬でも大丈夫なようなので、購入を
検討してみます。どうもありがとうございました。

投稿: ひげぼうず | 2012年10月21日 (日) 21時28分

ろみきちさん、こんばんは。

ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。

わおんちゃんにも、そんなことがあったのですね。不妊手術の場合
は、去勢よりも遙かに犬には負担がかかりますからね。そのときの
ご苦労をお察しします。

ポチの場合、薬が必要なほどではなかったですが、症状がひどく
なっていたらと思うと、ちょっとゾッとします。

おっしゃるように、カラーにもかなり慣れてきたようです。ただ、
まだいつもの元気はないようです。徐々にいつものポチに戻って
くれればと思っています。

おかげさまで、一昨日、昨日はよく寝られました。

投稿: ひげぼうず | 2012年10月21日 (日) 21時29分

みかん母さん、こんばんは。

飼育環境や個体差があり、同じ手術でも、症状や回復の度合いに
きっと大きな違いがあるのでしょうね。

順調に回復するのが何よりだと思うので、みかんちゃんの場合は
何事もなくて本当に良かったです。

現在のところ、ポチは順調に回復していると思います。励ましの
お言葉、ありがとうございます。

投稿: ひげぼうず | 2012年10月21日 (日) 21時29分

七ママさん、こんばんは。

僕には子どもはいませんが、これが自分の子どもだったら、もっと
違う大変さがあったのでしょうね。

人と犬を比べることはできませんが、七ママさんのご苦労の大変さは
お察しします。

おかげさまで、ポチは順調に回復しています。木曜日の抜糸まで、
もう少しの辛抱です。

励ましのお言葉をいただきありがとうございました。

投稿: ひげぼうず | 2012年10月21日 (日) 21時30分

チロさん、はじめまして。

ブログを読んでいただきありがとうございます。

とても想像できなのですが、牧場だと日々大変なことがあるでしょうね。
それに比べれば、僕の苦労なんて大したことないですよね。

豆柴を迎えるのですね。とても楽しみではないでしょうか。

今回のような大変さはありますが、それ以上に一緒に暮らす幸せを
毎日感じています。

投稿: ひげぼうず | 2012年10月21日 (日) 21時30分

イッコーの嫁さん、こんばんは。

ぽんちゃんは術後の経過も良好なようで良かったです。

ポチの抜糸は今度の木曜日の予定ですが、それはまだ一部で
最終的にはその一週間後に完全に抜糸になるそうです。それまで
カラーは着けている必要があると言われています。

また、薬も出なかったですね。避妊と去勢の違いなのか、それとも
獣医師によって対応が違うのかは分かりませんが…。

まだいつものやんちゃなポチには戻っていませんが、順調に回復
しているようです。

投稿: ひげぼうず | 2012年10月21日 (日) 21時31分

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